おまけ(なぜ「ごほうび」だけではうまくいかないの?~⑤)

前回は、ネズミの実験からわかった
「オペラント条件づけ」
について紹介しました。

行動のあとに“良い結果”があると、その行動は増えやすくなる。

たとえば、

  • 褒められる
  • ごほうびをもらう
  • 得をする

こうした経験によって、人も動物も行動を学習していきます。

では、

「ごほうびをあげれば、何でもうまくいくのか?」

というと、実はそう単純ではありません。

今回は、
「なぜ“ごほうび”だけではうまくいかないことがあるのか?」
を見ていきます。


ごほうびに“慣れてしまう”ことがある

最初はうれしかったごほうびも、何度も続くと慣れてしまうことがあります。

たとえば、

  • 毎回お菓子をもらう
  • 毎回お小遣いをもらう
  • 毎回褒められる

こうしたことが続くと、

「もらえて当たり前」

になってしまうことがあります。

すると、ごほうびの効果が少しずつ弱くなることもあるのです。


「ごほうびがないとやらない」状態になることも

ごほうびは強力ですが、使い方によっては、

“ごほうびのためだけに行動する”

ようになることがあります。

たとえば、

  • シールがもらえるから勉強する
  • お菓子があるから片付ける

という状態です。

もちろん最初のきっかけとしては悪くありません。

ですが、

「楽しいからやる」
「自分でやりたいからやる」

という気持ちが育ちにくくなる場合もあります。


人間には「気持ち」がある

ここがとても大切なポイントです。

ネズミの実験では、
「行動 → 結果」
が中心でした。

でも、人間には

  • 感情
  • やる気
  • 自尊心
  • 人との関係

など、もっと複雑な心の動きがあります。

たとえば、同じ“褒める”でも、

  • 心から認められてうれしい
  • 無理やり褒められている感じがする

では、受け取り方がまったく違います。

つまり、人間の行動は
「ごほうび」だけでは説明しきれないのです。


ときには逆効果になることもある

実は、もともと好きだったことに強いごほうびを与えると、

「好きだからやっていた気持ち」

が弱くなることがあります。

これを心理学では、
「アンダーマイニング効果」
と呼びます。

たとえば、

絵を描くのが好きだった子どもが、

「賞をもらうため」
「褒められるため」

ばかりを意識するようになると、以前ほど楽しめなくなることがあります。


じゃあ、ごほうびはダメなの?

もちろん、そんなことはありません。

ごほうびは、

  • 行動のきっかけを作る
  • 成功体験を増やす
  • やる気を支える

など、大切な役割があります。

ただし重要なのは、

“ごほうびだけに頼りすぎないこと”

です。

最終的には、

  • 楽しい
  • やってみたい
  • 自分でできた

という“内側からのやる気”も大切になってきます。


まとめ

オペラント条件づけでは、
「ごほうびによって行動が増える」
ことがわかっています。

しかし人間は、

  • 感情
  • 意味づけ
  • 自分らしさ

などを持つ、とても複雑な存在です。

そのため、

「ごほうびさえあれば大丈夫」

とは限りません。

心理学では今も、

「人は何によってやる気を持つのか?」

というテーマが研究され続けています。

このブログを見て、

「へぇー、ごほうびって奥が深いなぁ」

「もっと教育心理学を知りたい!」

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これは心理学の教科書ではないですが、

  • 外発的動機づけ
  • 内発的動機づけ
  • ごほうびの限界

がとてもわかりやすく書かれています。

まさに

なぜ「ごほうび」だけではうまくいかないの?

の続きとして読めます。

よかったら、暑い夏、クーラーの部屋で読書も乙かもしれませんね。

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